イスラム教のラマダン(約1ヶ月の断食月)が始まります。
ラマダンとは?
イスラム教徒の義務の1つである断食を行う期間(ヒジュラ暦の第9月)のことをラマダンと呼びます。
断食はインドネシア語で「プアサ」と言います。断食をすることで食のありがたみを再認識し、神に感謝する意味があるそうです。
断食と言っても絶食するわけではなく、日の出から日没までの間だけ飲食が禁止されます。プアサ期間中は、未明に起床して日が昇る前に食事を終え、昼は断食(断食の時間内は水を飲むことも禁止)、日没後にまた食事を取るというスケジュールとなります。
※妊婦や子供、病人などはこの断食を免除されます。
2017年のラマダン期間は?
今日時点での予定は5/27~6/24となっていますが、正式な日程は宗教省によってギリギリに決定&発表されます。
観光客へのラマダンの影響は?
◎バリ島の場合
ヒンズー教徒がメインのバリ島では影響はほぼありません。街の飲食店も普通に営業しています。
ただしバリ島には、他島から移住してきたり出稼ぎに来ているイスラム教徒もたくさん暮らしています。その人達はラマダン中は断食をしていますので、もし断食をしている人に出会ったらちょっと気を使っていただければと思います。
◎ジャワ島&ロンボク島など
イスラム教徒が大多数を占める場所では島全体が断食モードになります。街の飲食店は通常営業・営業時間短縮・閉店と対応がまちまちで、観光客や他宗教徒の多いエリア(例えばジャカルタの都心など)では通常営業しているお店もたくさんありますが、イスラム教徒しかいないようなエリアではお店を開けてもお客さんが来ませんから、閉まっているお店が多いです。オープンしているお店でも大々的に営業しているわけではなく、カーテンなどで窓を覆って店内の食事光景が外から見えないように配慮しながら、ひっそり営業している感じです。
イスラム教徒以外の人には断食の義務はありませんが、断食をしている人への配慮は必要です。ラマダン期間中は飲食だけでなく喫煙も禁止されています。公共の場で煙草をつい吸ってしまったり、持っているペットボトルの水をうっかり飲んでしまったり、ということにお気を付けください。それで何か罰則を受けるなどといったことはありませんが、不要なトラブルを避ける為の気遣いですね。
レバランの民族大移動
ラマダン終了に合わせ、インドネシアは断食明け大祭(レバランまたはイドルフィトリと呼ばれます)という大型連休に入ります。断食終了を家族みんなで迎えるために、断食最終日に合わせて実家に帰省します。
帰省ラッシュが起こりますが、これが日本人の想像を超えるものすごさ!国内線飛行機が満席ですから空港はもちろん激混み!長距離列車もギューギューの人・人・人。島と島を繋ぐフェリーも人だらけ!列車やフェリーに乗るのに10時間待ちなどというニュースが毎年流れます。その光景はもう帰省ラッシュを超えて民族大移動のレベルです!
バリ島はヒンズー教の島なので断食大祭は関係ないのですが、バリ島もこの時期は激混みになります。イスラム教徒でない人たちにとって断食明け大祭はただの大型連休となりますので、その休みを利用してバリ島に遊びに来るんです。イスラム教の人たちの中にも、断食明けを実家で祝ったあとにバリ島に遊びに来る人もいます。
例年、レバラン時期のバリ島中心部(特にクタ、レギャン、スミニャック)では車の大渋滞が起こります。車での移動に通常よりも時間がかかることが予想されますので、この時期にバリ島へお出かけの方は時間に余裕を持ったスケジュールをおすすめします。
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