もうすぐラマダン(断食月)が始まります

イスラム教のラマダン(約1ヶ月の断食月)が来週から始まります。

ラマダンって?

イスラム教徒が行う断食期間(ヒジュラ暦の第9月)のことをラマダンと呼びます。

この断食のことをインドネシア語では「プアサ」と言います。断食をすることで食べ物のありがたみを改めて感じ、神に感謝する意味があるそうです。

断食月と言っても1ヶ月間絶食するわけではなく、日の出から日没までの間だけ飲食が禁止されます。プアサ期間中は、早朝に起床して日が昇る前に食事をし、昼は断食(断食の時間内は水を飲むことも禁止)、日没後にまた食事を取るというスケジュールです。
※妊婦や子供、病人などはこの断食を免除されます。

2018年のラマダンのスケジュール

今日時点での予定は5/15~6/14となっていますが、正式な日程は宗教省によってギリギリに決定&発表されます。

観光客へのラマダンの影響は?

◎バリ島の場合

バリ島はヒンズー教徒がメインの島なので直接的な影響はほぼありません。街の飲食店も通常通りに営業しています。

ただし、バリ島には他島から移住してきたり出稼ぎに来ているイスラム教徒もたくさんいて、ホテルのスタッフやガイド、ドライバーの中にもイスラム教徒はたくさんいます。その人達はラマダン中は断食をしていますので、もし断食をしている人に出会ったらちょっと気を使っていただければと思います。

◎ジャワ島&ロンボク島など

ジャワ島やロンボク島など、イスラム教徒がメインの島では島全体が断食モードになります。街の飲食店は立地場所によって通常営業・営業時間短縮・閉店と対応がそれぞれです。観光客や他宗教徒の多いエリア(例えばジャカルタの都心など)では通常営業しているお店もたくさんありますが、イスラム教徒しかいないようなエリアではお店を開けてもお客さんが来ませんから閉まっているお店が多いです。オープンしているお店でも大々的に営業しているわけではなく、カーテンなどで窓を覆って店内の食事光景が外から見えないように配慮しながら、ひっそり営業している感じです。

イスラム教徒以外の人には断食の義務はありませんが、断食をしている人への配慮は必要です。ラマダン期間中は飲食だけでなく喫煙なども禁止されています。公共の場で煙草を吸ったり手に持っているペットボトルの水を飲んだりしても特にどうこうということはありませんが、明らかに近くに断食中の人がいるとわかっている場合はちょっと気を使ってあげるのがエチケットかもしれません。

断食明けの大型連休

断食月が終わると、インドネシアは断食明け大祭(レバランまたはイドルフィトリと呼ばれます)という大型連休に入ります。断食終了日を家族一同で迎えるために、断食最終日に合わせて可能な限り田舎に帰省する人がほとんどです。

日本のお正月やお盆に田舎に帰るのを想像していただければおわかりかと思いますが、当然のこと帰省ラッシュが起こります。これが日本人の想像を超えるものすごさ!国内線飛行機は満席!ですから空港内や空港周辺の道が激混み!長距離列車もぎゅうぎゅうの人・人・人!島と島を繋ぐフェリーも人だらけ!列車やフェリーに乗るのに10時間待ちなどというニュースが毎年流れます。その光景はもう帰省ラッシュを超えて民族大移動のレベル!

バリ島はヒンズー教の島なので断食大祭は関係ないのですが、バリ島もこの時期は国内観光客で激混みになります。断食明け大祭の時は会社や学校もお休みになります。でもイスラム教徒でない人たちは特に帰省する必要もないので、この大型連休を利用してバリに遊びに来るというわけです。イスラム教徒でもわりと裕福な家族などは、断食明けを実家で祝ったあとに家族みんなでバリ島に遊びに来たりもします。

例年、レバラン時期のバリ島中心部(特にクタ、レギャン、スミニャック)では車の大渋滞が起こります。今年は高速道路の空港出口のロータリーで工事が行われていますので、そこも大渋滞が予想されます。具体的には、DFSから空港へ向かうバイパス、ジンバランから空港へ向かうバイパス、空港周辺の全ての道の渋滞がすると思われます。

車での移動に通常よりも時間がかかることが予想されますので、この時期にバリ島へお出かけの方は時間に余裕を持ったスケジュールをおすすめします。

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